詩、ことば、文学

凪良ゆう「星を編む」

6月14日 「星を編む」を読んだ。「流浪の月」に続く著者二回目の本屋大賞受賞作「汝、星のごとく」の続編にあたる作品である。帯文には「『汝、星のごとく』で語り切れなかった愛の物語」とある。「汝、」の前日譚に当たる「春に翔ぶ」、主人公の一人であ...
詩、ことば、文学

横溝正史・「湖泥」

5月27日 学生時代に「湖泥」という詩を書いた。僕の第一詩集に載せてある。湖泥このみなそこに絡みあふみどりなすみづくさ その奥ふかくふかみどりたたへた虹彩じつとしづかなひとみがあるのだみどりなすみづくさその奥ふかくうをのくちにはあやなす真珠...
音楽、絵画、ドラマ

宮崎駿「君たちはどう生きるか」

5月15日 ずいぶん前のことになってしまったが、5月2日に日本テレビ系で放映された宮崎駿の「君たちはどう生きるか」を録画しておいたものを見た。CMをすべてカットして2時間3分55秒。公式データには124分とあるから、まずノーカットと考えてい...
音楽、絵画、ドラマ

土曜ドラマ「地震のあとで」②

4月27日 先日畏友Kと話している時、彼が「村上春樹は、団塊の世代や全共闘世代が眉間に青筋立てて議論していたようなことを『やれやれ』の一言でやり過ごしてしまった」という趣旨のことを言っていた。なるほど確かにそういう面はあろう。村上春樹の作品...
詩、ことば、文学

「いよなん」再始動② 作品サンプル

4月22日 いよいよ「文学フリマ東京40」(5月11日 12:00~17:00 東京ビッグサイト)が近づいてきた。 いよなんのSNS戦略担当の小鳥居詩乃さんが、「いよなん3号」に載せる僕の作品のサンプルをUPしてくれた。是非ご覧ください。 ...
音楽、絵画、ドラマ

土曜ドラマ「地震のあとで」

4月15日 NHKの土曜ドラマ「地震のあとで」が放映されている(脚本・大江崇允、演出・井上剛)。村上春樹の短編集、「神の子どもたちはみな踊る」を原作としたドラマである。この短編集は阪神淡路大震災(とオウム真理教の一連の事件)後の社会を描いた...
食、趣味、その他

社会の昏さ

3月26日 ずいぶん以前(具体的には先月の13日)の朝日新聞に、法哲学者の安藤馨が「手続き軽視の暴力、日本に分断の兆し」という論文を載せていた。安藤は、21年に群馬県草津町の町長が町議から性加害を告発され、激しいバッシングを受けたが、のちに...
詩、ことば、文学

「いよなん」再始動

3月16日 「いよなん」という作家グループに加入して、「文フリ(文学フリマ)」にも参加したことはこれまで何度か書いた。僕はこれまで「他流試合」を一切して来なかったことを改めて省みている。活字文化とか、出版文化とかがあたかも風前の灯火のように...
音楽、絵画、ドラマ

「日盛り」「読書室で」~YouTube

しばらくぶりに、新作を二本投稿しました。
詩、ことば、文学

「文学者とは何か」 ~文学と性②

2月17日 畏友Kに勧められて「文学者とは何か」(中央公論新社刊)という本を読んだ。安部公房・三島由紀夫・大江健三郎の三者による、鼎談・対談を五本集成した本である。正直言って、安部と三島という、政治的な立ち位置も文学へのアプローチも対照的な...