詩、ことば、文学

言葉と文学、とりわけ「詩」

詩、ことば、文学

「谷川俊太郎 未来を生きる人たちへ」

4月30日  4月28日から30日の朝日新聞朝刊の文化欄に三日連続で、「谷川俊太郎 未来を生きる人たちへ」というインタビュー記事が載っている。また、より詳しいインタビュー全文が、WEB版朝日新聞デジタル「プレミアムA」で公開されている。同じ...
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紫式部の実像

4月18日  「光る君へ」については、もう五回も書いたので、これで打ち止めという事で、過去に書いたことと重複する部分もあるがご容赦いただきたい。僕はこのドラマを大変楽しんでいるが、ここに描かれた紫式部は実物とはかなり違うと言わざるを得ない。...
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「光る君へ」と源氏トリビア⑤

3月28日  (ネタバレ)「寛和の変」の後はしばらく大きな政変もなく、どうやってつなぐのだろうと思っていたが、やはりこの脚本家(大石静)はただものではないというか、いろいろな小技を仕掛けてきた。なんといっても一条天皇即位式の「生首」。以前こ...
歴史、古文書

「象徴」とは何か

3月24日  少し前の話だが、3月13日の朝日新聞のオピニオン欄に、「象徴天皇制を問い直す」と題する意見記事が載った。政治学者の原武史に記者がインタビューしてまとめたものである。メディアでの発言が「おおかた無難に編集されてしまう」という原が...
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「光る君へ」と源氏トリビア④

3月13日  (ネタバレ)「光る君へ」は第十回にしていよいよ花山院が出家した。いわゆる「寛和の変」である。このあたりの描写は「大鏡」の記述通りだった。牛車が土御門大路の安倍晴明の屋敷の前を通るのも「大鏡」の通り。この場面は僕も何度か古典の授...
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「光る君へ」と源氏トリビア③

2月14日  ドラマは第6回にして、清少納言(演‐ファーストサマーウイカ)が登場した。 僕は現役教員時代、真ん中に一条天皇、両脇に二重線を伸ばして中宮定子と中宮彰子、定子から線をのばして清少納言、彰子からは紫式部、という「相関図」を書いて関...
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句読点嫌いと「マルハラ」

2月10日  句読点(くとうてん)とは日本語の「テンマル」のことだが、凹凸(おうとつ)とデコボコ同様に対応がねじれているためか、勘違いして覚えている人が結構いるようだ。勿論句点がマル、読点がテンが正しい。 「音訳」をしている立場からすると、...
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気になる言葉「私が○○したことに間違いありません」

2月8日  TVニュースの事件報道で、逮捕された被疑者が容疑を認めている場合に、「私が○○をしたことに間違いありません」という被疑者の供述が発表されることがよくある。ご丁寧にそこだけ声を変えて、被疑者が男性なら男性の声、女性なら女性の声で読...
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「光る君へ」と源氏トリビア②

1月25日  藤原道兼による紫式部の母の殺害について、前回の投稿で「当時の貴族にとって死は『汚れ』であり、血を見ることは禁忌だった」はずだと指摘した。放送第二回で、道兼は父兼家からその点を追及され、結果として汚れ仕事を強要されることになる(...
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「光る君へ」と源氏トリビア

1月13日  大河ドラマはもう何十年と見ていなかったが、紫式部の物語とあっては「自称・源氏読み」として見ないわけにゆかない。番宣番組や、源氏物語を特集した番組も含めて見てみることにした。 てっきり劇中劇のような形で源氏物語を入れるのだと思っ...