音楽、絵画、ドラマ

詩、ことば、文学

ドラマ「十角館の殺人」と本格ミステリー映像化の可能性

1月9日 ドラマ「十角館の殺人」(原作綾辻行人・演出内片輝)を見た。新聞のTV欄には「“あの一行”の衝撃」などと書かれている。一時間枠で全5回。昨年公開されたネット配信ドラマだが、年末年始に日本テレビ系で集中放送した。もちろんこれからでも配...
音楽、絵画、ドラマ

「路上のルカ」を見る

12月28日 (終始ネタバレです)日本映画専門チャンネルで岩井俊二監督の「路上のルカ」を見た。以前、ドラマ愛好家の畏友Hが紹介してくれていたので、いつか見てみたいとは思っていた。全10回で5時間半、三夜連続で深夜に放送していたものを録画して...
音楽、絵画、ドラマ

「眠る人」~YouTube

9月26日 新作の紹介。 この「眠る人」という詩は、中井英夫の「眠る人への哀歌」にインスパイアされたものであることは間違いないが、原詩の清澄さには遥かに及ぶべくもない。前に紹介した「物語」という詩のテーマである、「未だ出会わざる別れ」もそう...
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「わかりやすさ」

6月8日 詩人でフランス文学者の入沢康夫(1931~2018)が亡くなる少し前に、「前衛的な冒険が目の敵にされるようになってきた。『ちょっとやさしくて』『ちょっと悲しくて』『ちょっとはみ出して』、結局うんと保守的で、本当にはみ出した者には残...
詩、ことば、文学

「光る君へ」と源氏トリビア⑤

3月28日 (ネタバレ)「寛和の変」の後はしばらく大きな政変もなく、どうやってつなぐのだろうと思っていたが、やはりこの脚本家(大石静)はただものではないというか、いろいろな小技を仕掛けてきた。なんといっても一条天皇即位式の「生首」。以前この...
詩、ことば、文学

「光る君へ」と源氏トリビア④

3月13日 (ネタバレ)「光る君へ」は第十回にしていよいよ花山院が出家した。いわゆる「寛和の変」である。このあたりの描写は「大鏡」の記述通りだった。牛車が土御門大路の安倍晴明の屋敷の前を通るのも「大鏡」の通り。この場面は僕も何度か古典の授業...
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大正浪漫三部作 ~とりわけ「ツィゴイネルワイゼン」

2月22日 昨年は鈴木清順の生誕百年だったということで、代表作の「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」が4K修復された。大正浪漫三部作などと呼ばれているらしい。それが日本映画専門チャンネルで放映されたのを見た。前二作は封切り時に観ている...
詩、ことば、文学

「光る君へ」と源氏トリビア③

2月14日 ドラマは第6回にして、清少納言(演‐ファーストサマーウイカ)が登場した。 僕は現役教員時代、真ん中に一条天皇、両脇に二重線を伸ばして中宮定子と中宮彰子、定子から線をのばして清少納言、彰子からは紫式部、という「相関図」を書いて関係...
詩、ことば、文学

「光る君へ」と源氏トリビア②

1月25日 藤原道兼による紫式部の母の殺害について、前回の投稿で「当時の貴族にとって死は『汚れ』であり、血を見ることは禁忌だった」はずだと指摘した。放送第二回で、道兼は父兼家からその点を追及され、結果として汚れ仕事を強要されることになる(な...
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「光る君へ」と源氏トリビア

1月13日 大河ドラマはもう何十年と見ていなかったが、紫式部の物語とあっては「自称・源氏読み」として見ないわけにゆかない。番宣番組や、源氏物語を特集した番組も含めて見てみることにした。 てっきり劇中劇のような形で源氏物語を入れるのだと思って...