いよなんのnote

詩、ことば、文学

7月17日

 この欄にも既に何度も書いて紹介している通り、僕は一昨年から「いよなん」という文芸サークルに入って、一緒に同人誌を作っている。この「いよなん」は元は「シナリオセンター東京」で学んだ人たちが結成したサークルで、毎号、小説、エッセー、シナリオ、戯曲などを載せているのだが、最近は小説の比重が多くなってきているようだ。僕は2号から参加して、ずっと小説を書いてきた。
 「いよなん」の主な活動は、年に二回の「文学フリマ東京」に合わせて同人誌を発行することで、現在は11月8日の「文学フリマ東京43」に「いよなん6号」を発行すべく準備中だ。毎号テーマを決めたアンソロジーにしているのだが、6号のテーマは「楽園」に決定している。今回は全員必ず名作の一節や、有名人の言葉など、「自分以外の言葉」を引用するという縛りを掛けている(4号の時は、冒頭文を統一するという縛りを設けてなかなかうまくいった)。

 それとは別に、いよなんとしての日常の活動も強化しようということになった。毎回、文フリが近くなるとXやnoteで、作者や作品を紹介していたのだが、今回からnoteの中に設けた「いよなんつれづれなるままに」というマガジンで、メンバーたちが発信していくことになった。エッセーや短編小説、映画論などをメンバーがリレー式に呟いていくというもの。既に、メンバーの「毛石こと二瓶佳子さん」と「小杉美香さん」の記事がアップされている。

いよなんつれづれなるままに|いよなん🍓文フリ東京11/8新刊出すよ|note
いよなんメンバーがあれこれと好き勝手に書くエッセイやら短編小説やら、おすすめの本やら映画やら、創作論やらそんな感じです

 まず、二瓶さん。彼女こそが「いよなん」の発起人にして主宰者である。毎回十人を超えるメンバーを束ねる推進力は凄い。何と言っても恐ろしいほど健筆で多作。その真摯な姿勢にみんな自然についていくのだろう。ホントに頭が下がる。2号に掲載された「ナイトダイビング」は、某文学賞で最終選考まで残った。そのほかにも小説やシナリオが各賞の最終候補作品になっている。

 そして二人目が小杉さん。前回5号掲載の「赤い花」は「長久手沙泉」という筆名にしていたが、これはこの作品が当初取り決めてあった分量よりだいぶ長くなってしまったため、「ながくてさーせん」(長くてすいません)という洒落。長いだけでなく独特の雰囲気がある佳品だった。毎回長足の進歩を遂げているようだ。

 じゃあ、お前はという声が聞こえてきそうなのだが、僕はこれまで4作品を「いよなん」に載せてきた。最初の頃はかなり自惚れて自信満々だったのだが、最近はどんどん高くなっていくレベルについていけてないような気がすることもある。
 この感じには覚えがあると思っていたら、教員時代に参加した学校主催のスキー教室を思い出した。僕はスポーツ音痴なのだが、唯一スキーだけは好きだったのだ。とはいっても、生徒相手に実技指導できるほどのレベルではないので、遊軍的な感じで中級者クラスに入れてもらって楽しく滑っていた。最初の内は余裕で、しんがりを滑りながら転んだ子を助けたりしていたのだが、若い子たちは上達が早い。最終日には全力で滑っても追いつけないくらいになっていたのだった。

 これからは、進化よりいかに劣化を遅らせられるかがテーマになってゆくのだろうな、とも思う。面白く老いて、それを文章などで表現していくのもありか。とにかく絶望はしていない。刺激を与えてくれる「いよなん」には心から感謝している。頑張ろっと。

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