簡単! 牛バラ焼き

食、趣味、その他

1月28日

 このブログを始めた際、カテゴリーとして「ことば・文学」「映画・音楽」「歴史・古文書」の三つを考えた。それに納まらないものを「食・趣味その他」にした。ここには簡単な料理のレシピなども紹介したいと思っていたのだが、結局「その他」ばかりで、食に関する発信はほとんど出来ていない。そこで(?)今回は「超簡単・牛バラ焼き」のレシピを紹介してみる。
 が、例によっていきなり脱線する。長広舌などいいから早くレシピを知りたいという向きは飛ばして、「超簡単・バラ焼のレシピ」に進むのがよいだろう。
 僕が初めてバラ焼を食べたのは、「奥入瀬渓流ホテル」の夕食ビュッフェだった。「貝焼き」や「せんべい汁」などとともに、名物の郷土料理として出ていたのである。十和田市の焼き肉屋が始めたものらしい。
 「奥入瀬渓流ホテル」は好きな宿で、過去に五、六回行っている。奥入瀬渓谷の観光には最高の立地だ。古くからある宿だが、今は「星野リゾート」が運営している。今、各地の「立ち行かなくなった」宿泊施設が再生・再編されているが、二極化している印象がある。「伊東園ホテルズ」などの低価格なものと、「星野」に代表される高級感のあるものに分かれ、中間が存在しないのだ。
 今やこれはあらゆるものに言える。例えばシャツ一枚買おうとしても、デパートに行くと一万円以上の値札が付いている。ハイブランドのものなら(勿論僕は買わないが)三万も五万もする。それがユニクロやしまむらに行けば二、三千円で買える。僕としてはは六、七千円くらいのが欲しいと思うのだが、そんなものはどこにも売っていないのだ。社会が二極化して、中流が消えたことの象徴だろうか(大袈裟)。
 話を奥入瀬渓流ホテルに戻せば、ここには前身の旅館時代にも来ていた。建物は二棟あり、かつては第一奥入瀬渓流ホテルと第二奥入瀬渓流ホテルに分かれていたはずだ。今は東館と西館と呼んでいるが、当時の名残で両方に広いロビーラウンジがあり、岡本太郎デザインの暖炉がある。部屋はきれいにリノベーションされているが、和室を無理やり洋室にしているのが面白い。さすがは星野だけあってチープ感はない。ただ、訪れるたびにサービス内容が変わるのが気になる。特に気に入っていたサービスがなくなるのは寂しい。
 例えば最初に訪れた時には、露天風呂に紅玉林檎をたくさん浮かべた「林檎風呂」があった。これは前身時代からのこの宿の名物だったはずだが、二度目に行った時にはそもそも露天風呂が取り壊され、屋内の半露天になっており、林檎を浮かべるサービスもなくなっていた。初めて泊まった時のベッドパットはエアウィーブだったが、それも二度目以降はなし。西館の広いラウンジでは、ハーブティーや林檎茶など様々な飲み物が無料で楽しめるサービスがあったのだが、最後に行った時にはコーヒーのみになっていた(これはコロナ禍のせいだと思いたいが)。
 食事処はフレンチのメインダイニングとビュッフェの二箇所で、当然僕が利用するのは比較的安価なビュッフェの方だ。ここで初めて「牛バラ焼き」なるものを知ったのである。タマネギ好きの僕はすっかりこれが気に入り、帰りには八戸駅の売店で「バラ焼のたれ」を買って帰り、家でも作った。
 バラ焼きというのは玉葱と牛肉を、リンゴをたっぷり使ったたれで焼く料理だ。本場ではそれ以外のものは使わないようだが、我が家ではパプリカとエリンギを加えるのが定番になっている。青森物産館などに行けば「バラ焼のたれ」が手に入るし、クックパッドなどにすり下ろしたリンゴを使ったレシピなども載っているが、僕のはなにしろ、なんちゃってインスタント料理である。ということで、

超簡単・牛バラ焼のレシピ

 使うのは市販の「すき焼きの割り下」と「焼き肉のたれ」である。
材料(2人分)
 牛肉(切り落としで充分)200グラム程度(この日は約240g)
 玉葱2個(小さければ3個)
 パプリカ(赤)半個
 エリンギ 1パック
 すき焼きの割り下大さじ3と焼き肉のたれ大さじ2をよく混ぜ、半量を肉にかけて揉みこみ、30分ほど置く。玉ねぎは薄切り。僕は繊維に沿って切った方が好きだが、そこは好み。フライパンに食用油を引き、玉葱を敷き詰めて火にかける。しばらく動かさずにそのまま焼く。焦げ目がついてきたら返し、肉、パプリカ、エリンギを入れる。肉に火が通れば、残りのたれを入れてからめれば完成。料理と呼ぶのが気が引けるくらい簡単だが、これが旨いのだ。

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