まさかのコロナ罹患

食、趣味、その他

8月11日

 なんと。コロナになってしまった。五類になって三か月というこの時期に。
 旅行から帰った夜、変に鼻水と咳が止まらないと思った。翌日は朝から怠く、微熱があった。最初、直射日光に当たりすぎたせいかと思った。高原にいたので空気は冷涼だが、紫外線はより強烈だからだ。だが、昼には体温が38度を超え、「ノーシン」を服用したが下がらない。唾液で抗原検査ができるキットが買ってあったので試してみることにした。コロナを疑ったというより、そうでないことを確認したかったのだ。試薬と混ぜた唾液をキットに垂らすと、(十五分待てと書いてあったが)ものの数分でくっきりと二本のラインが出た。「陽性」である。早速別室に「自主隔離」し、食事の時間もずらすことにした。
 過去に何度か経験したインフルエンザとは全くの別物だった。インフルの時はまず激しい悪寒で歯の根が合わず、胴震いがして、これはただ事ではないと思っていると、熱が一気に40度近くまで上り詰めるというのが僕の毎度のパターンだ。今回はノーシンを飲んだとはいえ、体温は最高でも38.4℃どまりだった。とにかく咳、鼻水(さらさらしたもの)、鼻汁(膿状のもの)痰(血痰ではない)が止まらず、倦怠感がある。そして何より喉が痛く、これは関係あるかどうかよくわからないのだがむしょうに目がかゆい。
 コロナ患者が「つばも飲み込めないほどのどが痛い」などと言っているのをTVで見たが、本当にその通りで、ちょっとしたものでも硝子片を飲むように痛いのだ。食欲はあるのだが、一口を半分にして、いつもの倍噛んで、少しずつ喉を通すようにしなくてはならない。それでもいちいち飛び上がるほど痛く、そのうちに今度は顎がくたびれてくる。ダイエットにはいいかもしれない。
 翌日、妻のかかりつけ医でもあるクリニックへ行った。ここは時間決めで、予約なしの発熱外来をやっている。事前に「WEB問診」をしておくとスムーズだというので、出かける前にスマホで入力した。開始時間より少し前に行ったのだが、待合室には既に10名程度がいて、僕の後にもすぐに何人か並んだ。黒いコートに長髪の、いかにもイマどきの若い男性が、スタッフにマスク着用を促され、持っていないのでその場で購入させられていた。それには素直に従っていたが、それにしても発熱外来に来るのにマスクをしないという感覚にまず驚く。
 長く待つことを覚悟していたのだが、10分もしないくらいで名前を呼ばれた。医師はモニターを見ながら、「熱は昨日から?」「はい、で、検査キットで陽性でした」「見せて」。一瞬何のことか分からなかったが、検査キットの画像を見せろということらしい。スマホに撮ってあったのを「これです」と差し出す。「はい、じゃあ、○○日までなるべく外出を控えてください。いいですよ」…これで終了、ものの30秒である。五類になったので診察料は2,860円であった。薬はうがい薬も含めて6種類処方され、こちらは隣の薬局で1,060円。ちなみにうちに買ってあった検査キットは確か千五百円ほどした。
 僕より一日半ほど遅れて、連れ合いが発熱した。旅行中ずっと行動を共にしていたのだから当然だ。自宅から徒歩3分の内科に電話すると、「基礎疾患があるのなら、かかりつけ医に見てもらった方が…」とやんわり診療拒否。結局かかりつけのクリニックで検査を受け、めでたく(?)陽性だった。発症が遅れたのは、彼女の方が僕より一回多くワクチンを受けているせいなのだろうか。症状のピークタイムがずれたのはありがたかった。
 それにしてもどこでもらったものやら、全く分からない。先日の待合室の青年のように、感染してもマスクもしない人が普通に歩いている状況だとすれば、いつでもどこでも感染のリスクはあるわけだ。
 現在主流のオミクロンXBB株は重症化率が低く、一般的には三・四日で軽快すると言われているようだが、僕も今のところその通りに進んでいる。これなら確かに「ちょっと重めの風邪」と言ってもあながち誤りではないだろう。だが、後遺症は怖い。倦怠や味覚障害も嫌だが、この上「脱毛」なんて全くシャレにならない…。しばらくは安静にしていようと思う。

コメント

  1. 小向章市 より:

    はじめまして。私も音訳ボランティアをしていますので最近になってですが興味深く読ませていただいています。コロナ罹患のこと驚きました。全く油断できませんね。他人事ではありません。音訳は全身を使う作業ですので全快するまで本来の力を出せないと思います。どうかくれぐれも体調にお気をつけください。

    • 酔生夢死 より:

      ありがとうございます。現時点で、ほぼ回復していますが、やはり後遺症は怖いです。音訳はもう少し様子を見てからになりそうです。

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