「フレーム・バイ・フレーム方式」VS「テレシネ方式」

食、趣味、その他

10月23日 (8ミリ映画再生計画続き)

 御徒町の業者(A社とする)に頼んで8ミリをダビングしてもらったDVDとデータは、8月下旬に届いた。見てみると心配したほど傷や汚れはないが、色が記憶と違う。フィルムが褪色する一方で、僕の記憶の方は美化されていたということなのかもしれない。8,357円で済んだので、別の社にも頼んでみることにした。A社は「フレーム・バイ・フレーム方式」といって、一コマずつデジタルスキャンしてフィルムの情報を忠実に写し取るやり方で、だから納期も長くかかったのだが、次に頼むことにした池袋のB社は「テレシネ方式」。簡単に言えばスクリーンに投射した画像をカメラで写し取るやり方だ。8ミリはスライドと同じリバーサルフィルムだから、強い光源を当てて投射することを前提に作られているはず。意外とこちらの方が色は鮮やかかもしれないと思った。DVDとデータで7,710円、納期は約2週間だった。
 結果、目覚ましいほどの色の違いはなかったが、自然光の屋外の場面ではB社のテレシネの方が鮮やかな色が出ているようだ。逆に暗い場面は粗い感じで、こちらはA社の方がクリアである。その他の違いとして、A社は映像の周縁部が欠けているのに対して、B社の方が明らかに画角が広い。これはコピー方式の違いによるものなのかどうかは分からないが…。

A社
B社

 静止画ではA社の方がクリアに見えるが、動画で見るとB社の方が鮮やか。そして何より、右下の人物がB社は二人とも入っているが、A社は左の人物の頭のみ写っている。

 せっかく二社に頼んだので、場面ごとにいい方を選んでつなぐことにした。編集のためにアドビ社のプレミアエレメンツというソフトを購入。17,297円、結局これが一番高くついた。
 それにしても、不自由な機材でよくもこんなにと思うほど凝った撮影をしている。例えばピント移動。まず前景を人物がよぎった後、ピントが後景に異動して別の人物を捉える。この撮影のためにND(減光)フィルターを使用して絞りを開き、被写界深度を浅くするというテクニックを使っている。その他にもオレンジ色のフィルターを掛けたり、魚眼レンズを使ったりと凝りまくっている。

 フィルムの音声トラックにはセリフしか入っていない。それはしっかり残っていたが、ノイズがひどい。編集ソフトに搭載されたノイズリデューサーで低減できるが、あまり強くかけるとセリフも聞き取りにくくなってしまうので加減が難しい。
 音楽と効果音を別取りしたカセットテープは既に失われている。プレミアエレメンツにも効果音が用意されているが、アニメ音ばかりで全然使えない。考えてみれば今時のビデオカメラは、同録できれいに音も入るのだから、自然効果音の必要性がないのだろう。教員時代に買った効果音のCDを使ってみたが、一つ一つが細切れで使いにくい。フリー音源のサイト(「効果音ラボ」、「無料効果音で遊ぼう!」)にお世話になった。ありがたかった。あえてリンクは張らないが、検索すればすぐに出てくる。音楽と効果音を入れると面目一新した。早速DVDに焼いて、Kに送った。喜んでもらえるといいのだが。

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