酔生夢死

歴史、古文書

「帝銀事件と日本の秘密戦」

7月29日 今、音訳に取り組んでいるのは、「帝銀事件と日本の秘密戦」(山田朗著)という本である。この本では帝銀事件の捜査にあたった、甲斐文助捜査一課係長の「捜査手記」からの引用を中心に考察しているのだが、これを読んで731部隊や登戸研究所以...
詩、ことば、文学

詩とは何か

7月14日 「自称詩人」などと言っている僕だが、自分が書いているものが「詩」であると言い切る自信はない。そもそも何が詩で、何が詩でないのかよくわからない。 優れた詩とは暗唱できるものだという人がいる。僕も昔読んだ詩のうち、中原中也あたりだと...
詩、ことば、文学

小説の愉しみ

7月7日 村上春樹のごく初期の短編に「納屋を焼く」という作品がある。こんな話だ(ネタバレ)。「僕」はひとまわり近く若い「彼女」と知り合いの結婚パーティーで会い、仲良くなった。具体的には書かれていないが、この「仲良く」にはもちろん性的な意味も...
詩、ことば、文学

「溝ノ口」か「溝の口」か「溝口」か?

6月27日 音訳を始めてから、地名や人名などの固有名詞が以前より気になるようになった。難読の地名や人名、所謂キラキラネームなどよりも、ありふれた文字で読み方が幾通りもあるものの方が厄介だ。地名だと、「町」はマチかチョウか、「山」はヤマかサン...
詩、ことば、文学

気になる言葉「不倫」

6月17日 今や五才児でも知っている(?)「フリン」だが、僕がこの言葉を初めて知ったのは多分大学卒業よりも後だと思う。勿論、打消しの助字「不」に倫理の「倫」だから、字面さえ見れば「道徳に反すること」だくらいはわかる。が、そんな言葉を見たり聞...
詩、ことば、文学

気になる言葉「~ぶり」

6月12日 この言葉は「気になる」というより、使うたびにいつも正しいのか不安になる。同じメンバーで年一回開催している会合があり、コロナ禍で休止していたのだが先日復活した。これを「○○ぶり」と言うべきか一瞬迷った。パスしたのは2回だが、前回の...
詩、ことば、文学

「街とその不確かな壁」を読む

5月31日 僕は村上春樹の良い読者であるという自信はないが、とりあえずこれまで刊行されたすべての長編小説と短編集を読んでいる。ノンフィクションの「アンダーグラウンド」と「約束された場所で」も読んだ。最近では読み終えるたびに次はもうやめようと...
音楽、絵画、ドラマ

「マカロニほうれん荘」のこと

僕が高校時代、最も「はまっていた」ギャグ漫画。単にギャグで終わらない何かがあった。
音楽、絵画、ドラマ

わが青春のマイケル・フランクス

5月8日(月) マイケル・フランクスの曲を初めて聴いたのは1980年、大学1年の時である。きっかけは例によって兄で、五枚目のアルバム「N・Yストーリー」を聴かせてくれた。当時の僕は洋楽ではスティービーワンダーとか、アース・ウィンド・アンド・...
音楽、絵画、ドラマ

BSNHK「犬神家の一族」後編

5月1日 「犬神家の一族・後編」を見た。感想はというと…。正直言って期待していた分、失望の方が大きかった。 脚本家は自分なりの解釈を施すことで、いわば「爪跡を残」したいと思うのだろう。あるいは、単に原作をなぞるだけなら誰でもできると思うのか...