詩、ことば、文学

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川端康成の“BL作品”「少年」

川端康成の「知られざるBL小説」『少年』が没後50年を機に文庫化され、版を重ねているという。さっそく読んでみた。
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李琴峰「生を祝う」

4月10日 李琴峰の「生を祝う」を読んだ。前に同じ作者の、「彼岸花が咲く島」を読んだのは、これが芥川賞受賞作だったから。こういうとミーハー(死語?)っぽいが、生の時間は短く、読める本は限られている。書店がそもそも少なくなり(最寄り駅の駅前に...
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「ぼく」 谷川俊太郎と「死の絵本」追加

3月29日  3月16日の朝日新聞「声」欄は、「死を思うことは 恐ろしいけれど」という中学生からの投稿に対する反響を特集していた。年齢も性別も様々な人々が、死に対する考えを語っている中に谷川俊太郎のインタビューもあった。谷川が子どもの自死を...
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奇想と妄想 ポオの世界②

奇想の蒐集家 3月25日  「100分de名著」の冒頭で、伊集院氏が「ポーと言えば、推理小説だと思っていた」という趣旨のことを語っていた。次回のテーマが「モルグ街の殺人」なのでそこで話題になるかもしれないが、ポオが遺した推理小説は短編5編と...
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奇想と妄想 ポオの世界

エドガー・アラン・ポーは神格化され、なかば伝説上の人物のように扱われることもあるが、実像は違うのではないか。ETVの「100分de名著」を参考に考えてみたい。
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やさしい人

3月15日  兄が66才で亡くなって一年になる。実家で一人暮らしの兄とは、コロナ以来会っていなかったが、定期的に電話はしていた。昨年の3月15日、柏警察署から電話があったときは交通事故かと思った。それが自宅で亡くなっていたと。2月に電話した...
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李琴峰「彼岸花が咲く島」

「彼岸花が咲く島」は、多言語、多文化の視点を持つ作者が、この国の最西端の島をモデルに描いた「寓話」である。
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「一億総中流」という時代

2月23日  三、四年ほど前、1937年に書かれた吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」という少年少女向けの啓蒙書が、突然注目された。もっとも、よく売れたのは漫画版のほうで、僕は読んでいない。この作品についてはずいぶん賛否が分かれたようだが、...
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「ぼく」 谷川俊太郎と「死の絵本」

ETVで、一つの絵本が作られる過程を丁寧に追ったドキュメンタリーを見た。子どもの自死をテーマに詩人・谷川俊太郎が言葉を寄せた絵本である。「ぼくは しんだ じぶんで しんだ」だが、その理由は決して語られない。
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「のろわれた沼の秘密」②

子どもの頃読んで大好きだった本の原書を手に入れることが出来た。情報通信技術の発達に改めて感慨を覚えた。