詩、ことば、文学

李琴峰「彼岸花が咲く島」

「彼岸花が咲く島」は、多言語、多文化の視点を持つ作者が、この国の最西端の島をモデルに描いた「寓話」である。
音楽、絵画、ドラマ

ゴジラと皇室

2月28日 ゴジラは何故皇居を破壊しないのかを大マジメに論じた人たちがいる。赤坂憲雄は、ゴジラは第二次大戦で南洋で死んだ兵士たちへの鎮魂歌だという川本三郎のエッセイを引用しながら、「川本はそこで、皇居を前にしたゴジラが突然まわれ右をして海へ...
詩、ことば、文学

「一億総中流」という時代

2月23日 三、四年ほど前、1937年に書かれた吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」という少年少女向けの啓蒙書が、突然注目された。もっとも、よく売れたのは漫画版のほうで、僕は読んでいない。この作品についてはずいぶん賛否が分かれたようだが、こ...
詩、ことば、文学

「ぼく」 谷川俊太郎と「死の絵本」

ETVで、一つの絵本が作られる過程を丁寧に追ったドキュメンタリーを見た。子どもの自死をテーマに詩人・谷川俊太郎が言葉を寄せた絵本である。「ぼくは しんだ じぶんで しんだ」だが、その理由は決して語られない。
詩、ことば、文学

「のろわれた沼の秘密」②

子どもの頃読んで大好きだった本の原書を手に入れることが出来た。情報通信技術の発達に改めて感慨を覚えた。
歴史、古文書

作られた伝統

恵方巻、神社の参拝ルール、江戸しぐさ、パワースポットに御朱印帳など。もっともらしく作られたニセの伝統について。
詩、ことば、文学

川端康成「東京の人」

川端康成の生涯最長の作品である「東京の人」は、文句なしに面白い「新聞小説」である。文章も平易でおススメである。
詩、ことば、文学

「悪魔の手毬唄」考③

映画をベースにして改変を重ねた結果、原作とはかけ離れてしまったドラマが多い。これから読む人は、先入観を持たすに向き合ってみてほしい。
詩、ことば、文学

「悪魔の手毬唄」考②

市川崑による映画は名作だが、原作とはかなりテイストが違う。犯人を悲劇の主人公にするために結末を大きく改変しているのだ。
詩、ことば、文学

「悪魔の手毬唄」考①

「悪魔の手毬唄」の魅力は、美しい山村の風景と風物にある。市川崑の映画がそのイメージを変えてしまった。